京都ドーナッツクラブのブログ

イタリアの文化的お宝を紹介する会社「京都ドーナッツクラブ」の活動や、運営している多目的スペース「チルコロ京都」のイベント、代表の野村雅夫がFM COCOLOで行っている映画短評について綴ります。

ほっしゃんですか? (旧ウェブサイトコラム『小噺パラダイス』)

欧米人は我々日本人に向かって、出会いばなにCan you speak English?と尋ねてくることがしばしばあります。まあ道でも尋ねたいんでしょうね。僕の職場の先輩の女性が先日そういう状況に遭遇したらしく、これがたいそうおかんむりでした。「わかるわけないじゃないの。こちとらちゃきちゃきの大和撫子だわよ。」彼女は英語に自信がなかったため、非常に焦ったそうです。「ちゃきちゃきだわよ。」今でこそこんなに威勢のいい彼女ですが、そのときはCan you speak English?という質問に対して、とても弱々しい声で「No‥」と答え、逃げたとのこと。

このエピソードから我々が学ぶことができるのは、たとえ英語に自信がなくても、なんとか教えてあげる努力をすべきではなかったのかなどという説教めいたものでは勿論ありません。
では、なにか?
逆の立場に置き換えて考えてみましょう。

僕がもし外国に行って、適当な外国人・例えばボブを見つけて、声をかけるとします。『あなた、日本語しゃべれますか?』そう尋ねたとき、ボブが『いいえ』と日本語で答えたとしたら・・完全に僕はつっこむと思うんですよ。「お前、日本語しゃべれてるやないか!」と。
だって、ボブは
①僕の「あなたは日本語をしゃべれるか?」という日本語での質問を理解して、
②日本語で「いいえ」と答えてるわけでしょう。
ボブ、完全に日本語しゃべれてますよね。
つまり日本語をしゃべれない人が「日本語をしゃべれますか?」という質問に「いいえ」と答えるのは完全に間違いなのです。
先述の欧米人も、内心つっこんでたんでしょうね・・「オマエ、エーゴペラペラヤナイカー」みたいな感じで。

では、Can you speak English?に対する正しい対処方法は?

とにかく英語を理解できないというのを伝えることが大事なんです。そういう意味では、なにか奇抜な行動をとるのがいいと思います。質問なんてして悪かったなと思わせましょう。「おもむろに鼻からうどんを吸い込む」など、とてもいいですね。そして、そこまでされたら相手は「Can you speak English?」なんて質問自分がしたこと完全に忘れてますから。もう別の質問で頭がいっぱいになってますから。「大丈夫ですか?」とか、「なんでそんなことできるんですか?」とか、「ほっしゃんですか?」とか。