京都ドーナッツクラブのブログ

イタリアの文化的お宝紹介グループ「京都ドーナッツクラブ」の活動や、運営している多目的スペース「チルコロ京都」のイベント、代表の野村雅夫がFM802で行っている映画短評について綴ります。

とんがりコーン (旧ウェブサイトコラム『小噺パラダイス』)

 いよいよ冬も本番だなあ。こんな寒い季節には、やっぱりあったかいお風呂に優るものはないよなあ。僕は入浴剤が好きで、昔実家にいたときは、よく湯舟に温泉の素を溶かして入っていた。いいよね! 血行も促進されるし、なによりもいい香りが心も癒してくれる。
 だけど、一時期そんな快適なバスタイムがおびやかされたことがあった。あれはもう何年前のことだろうか? 僕がまだ実家で暮らしていたときのことだ。風呂上がりの体を柔らかく包み込んでくれるはずのバスタオル、そのバスタオルから、なぜかとんがりコーンの匂いがするんだ。洗っても洗ってもとんがりコーンの匂いがとれないんだ。もう、しみついちゃってるんだよ!
 どういうことなんだ?  
 だって、家族の誰もとんがりコーンなんて食べないのにだよ。この家にとんがりコーンが立ち入った形跡なんてないのにだよ。まちがいなくとんがりコーンの匂いなんだよ。これはミステリーだよ。せっかくひとがビブレで買ってきたちょっとおしゃれなアロマ入浴剤で、幸せ気分に浸ったあとだっていうのにだよ。とんがりコーンくさいバスタオルに包まれてごらんよ。幸せな気分なんて台無しだよ。とんがりコーンくさいバスタオルに包まれたことのある人はいないと思うから、想像しにくいと思うけど、じゃあ朝から晩までとんがりコーンばっかり食べてる小太りの男にやさしく抱きしめられたときのこと想像してみなよ。あきれるほど不幸せだよ。朝から晩までとんがりコーンばっかり食べてる小太りの男とつきあってる人には悪いけど、これは確かだよ。

 おかんに「このバスタオル、捨てたほうがいいんじゃないの?」と主張したことも何度もあったよ。だけどおかんは貧乏性だから耳を貸さない。かたくなにそのバスタオルをローテーションの中に組み込み続けるんだ。たいそう、もめたよ。