京都ドーナッツクラブのブログ

イタリアの文化的お宝紹介グループ「京都ドーナッツクラブ」の活動や、運営している多目的スペース「チルコロ京都」のイベント、代表の野村雅夫がFM802で行っている映画短評について綴ります。

ツメが甘いもので…

どうも、僕です。

放送でも言っていましたが、先月末に引っ越しをしました。

生涯で7度目の引っ越しです。

しかも、そのうち、ハタチを過ぎてからが5回。

引越貧乏という言葉が、実にしっくり馴染みます。

先日、買い増しした家具が段ボールにくるまれて我が家にやってきました。

「ようし、いっちょ組み立てるか!」

麦酒という名の気合いを注入し、僕は段ボールの前に仁王立ち。

っと、そこで、大事な手続きを思い出しました。

爪を切り揃えなきゃ。

ぱち、ぱち、ぱち。

10枚の爪は野放図に伸びきっていたので、これはいけないと僕は爪切りをあてがったわけです。

これは組み立ての際に剥がれる危険を見越しての、的確かつ適切な対処ですね。

「よしよし、これで大丈夫」

爪に入念に鑢(やすり)をかけながら、僕は呟きます。

従来のツメの甘さなぞどこへやら、僕は成長した自身の姿を洗面所の鏡に映してほれぼれしました。

ついでに、非の打ちどころのない爪の仕上がりにも、ほれぼれとしました。


さぁ、いよいよ、作業開始です。

まずは開梱から。

僕はペン立てから使い込んだカッターをむんずとつかみ、

段ボールのガムテープ部分に鋭利な切り込みを入れんとしました。

と、僕はそこに書かれた文言に目を留めました。

「開梱の際は窓を開けてお部屋の通気を良くしてからお願いします」

OK、お安い御用さ。

換気体制を盤石にしつつ、

気を取り直すために新たな麦酒を胃袋に投入しつつ、

改めて作業開始です。

と、僕はそこに書かれた別の文言に目を留めました。

「カツターでの開梱厳禁」

え?

これはなんだ。

カツター。

「ツ」が大きいところに並々ならぬ強い意向を感じます。

僕は忠告に従うことにしました。

OK、お安い御用さ。

そこまで言うなら、カッターは封印しよう。

改めて段ボールと向かい合った僕の脳裏に重大な疑念が浮かび上がりました。

「僕はこのピッシリ貼り付けられたガムテープを、いったい何で開ければいいんだろう? 刃物が駄目となると、素手か? できるかな…」

僕はおそるおそるガムテープに指を立ててみました。

と、そこで重大な事実に行き当たりました。

爪がない。

やれやれ、僕はなんてツメが甘いんだ…。

結局その夜は麦酒がさらに進んだだけで、開梱作業がそれ以上進むことはありませんでした。

それからもしばらくは難攻不落の城のようだったその大きな段ボールを僕が見事に開け放ったのは、その夜から1週間後、すなわち爪がまた「再生」してからの話です。

それではみなさん、また非常に近い将来に。