京都ドーナッツクラブのブログ

イタリアの文化的お宝を紹介する会社「京都ドーナッツクラブ」の活動や、運営している多目的スペース「チルコロ京都」のイベント、代表の野村雅夫がFM COCOLOで行っている映画短評について綴ります。

チッチャな頃から (旧ウェブサイトコラム『小噺パラダイス』)

 どうも、有北です。
 我が大阪ドーナッツクラブもようやく本来の活動が軌道に乗ってきました。まずは「文学の部屋」開設です。まずは僕の非常に好きな作家カルメロ・チッチャの作品の翻訳を随時更新していきたいと思います。彼の経歴や作品等詳しくは当サイトを参照して頂くとして、ここでは彼が魅力的な短編作家であることを紹介するにとどめておきます。
 しかし、こんなにも僕が愛してやまないチッチャですが、
 「日本で、チッチャを知っている人がはたして何人いるのか?」
 おそらく、数えるほどしかいないでしょう。わかってはいましたが、自分の趣味嗜好があまりにもマイナーであることを認識するのは、いささかつらいものがあります。

 ものはためしで「チッチャ」というキーワードをYAHOO!検索にかけてみました。
 30900件のヒット中、まずトップを飾ったのが、『ちっちゃなパピヨン ポポの部屋』です。ページを開くとなにやらファンシーな佇まい。しかも開いてしばらくすると、やにわに妙なオルゴール・ミュージックが流れ出す。どうやら愛犬の紹介サイトらしい。ポポが家にやってきた日から現在までの、ポポとの微笑ましい日常が綴られてゆく…。いかん。まったく興味のないホームページの100814人目のお客様になってしまった。後悔しつつ、その部屋を出る。

 続いて上位第二位の検索結果に目を遣ると、『ちっちゃな頃から無駄にでかくて』。この時点で既に期待はできないが一応そのページにとんでみる。出てきたのは「sanpei★さん」とやらのプロフィールだ。やけに稚拙な似顔絵にまず度肝を抜かれる。似顔絵の下に、彼の紹介文が短く載っている。曰く、『チッチャな頃から無駄にでかくて15で「自衛隊に入らないか?」と言われ、学校の先生に「君はやれば出来る子なんだから」と言われて、余裕ぶっこいてほんとに何にもしなかったらとうとうここまで来ちゃって、あらどうしようという人です』。
 即座に、ページを閉じた。
 上位2件が、これか…。
 どうやら「チッチャ」を日本に浸透させるのは随分と骨が折れそうです。