京都ドーナッツクラブのブログ

イタリアの文化的お宝を紹介する会社「京都ドーナッツクラブ」の活動や、運営している多目的スペース「チルコロ京都」のイベント、代表の野村雅夫がFM COCOLOで行っている映画短評について綴ります。

ROAD TO ROKKO SUN!!

どうも、僕です。

19日の日曜日、服部緑地野外音楽堂で開催された野外音楽フェスティヴァル、“ROAD TO ROKKO SUN!!”に参加してきました。

六甲ではなくて、今年は服部緑地が会場ということで、北摂に10年間住まった僕にとっては馴染み深い場所です。

当日の大阪は降水確率100%の予報で、山用の雨合羽を鞄に忍ばせて、万全の態勢で現地へ向かったんですが、奇跡的に空が持ちこたえ、結果的にはかなり日焼けをしてしまうことになりました。

Caravanやcutman-boocheを目当てに来てるお客さんが多かったと思いますし、実際この二組はしっかりとその期待に応えていました(トリのcutman直前に空が抜け落ちたみたいな雨が降ってはしまいましたが…)。

そんな中、僕が興奮したのは、ハンバートハンバートとスペインから来たPajaro Sunrise(パハロ・サンライズ)でした。

ハンバートハンバートはうかつにもまったく知らなかったんですが、完全にツボに入ってしまいましたね。照りつける太陽の下、缶ビールを片手に聴くにはうってつけのアコースティックサウンド。というか、ライブではギター一本あるいはバイオリン一本だけという楽器編成でしたが、抜群のコーラスワークもあいまって、引き算した結果として深い音楽が生まれるという、彼らの底力を感じさせられました。ほんわりと聴いていたんですが、歌詞が耳から離れない。いちいち裏切ってくれるんです。お弁当の歌とMCで知ってはいましたが、やはり「冷めてもおいしい」なんてサビで連呼されると頬がゆるみますし、別の曲では「私はあばずれ、私は病気持ち」なんてサビで聞こえてきた日には、ビールを吹きそうになってしまいました。これを機に注目すべきだとCDを注文したところです。
まっくらやみのにらめっこ
11のみじかい話



そして、パハロ・サンライズ
こちらも収穫でした。手元の資料によれば、スペインはもちろんのこと、ヨーロッパ各地、そして韓国でもCDがリリースされるなど、その活躍はじわじわグローバルになりつつあるようですね。日本ではフレイクレコーズから2枚のアルバムがリリースされています。フレイクレコーズと言えば、以前このブログでも紹介した、イタリアのスーパーパートナーをリリースしている大阪のレコード会社です。実に目の付けどころがいいですよ。

デビュー時には二人組だったパハロですが、6月にリリースされたDONE/UNDONEという21曲収録の大作アルバムからは、ヴォーカルYURIさんのソロプロジェクトへ移行したということで、ステージではユリさん(といっても男性ですよ)がギターの弾き語りで会場を魅了しました。初来日だったようですが、10日間で結構日本語を覚えたそうです。もっとも使用頻度の高かった表現として披露してくれたのが、「ビールください!」。ほほえましいじゃないですか。

やさしい歌声で、あたたかく繊細なアコースティックサウンドが基調となっています。僕はウィルコなんかを思い浮かべてしまいましたが、家に帰ってアルバムを聴きなおしてみると、ソウルフルな要素もそこここに散りばめられていて、かなり多面的。いい味出しています。そうそう、ステージでは、曲の合間にあるお客さんが缶ビールを差し入れるという粋なはからいがあったりして、彼もそれに嬉々として応えていたりして、野外フェスならではの楽しいひとときでした。
DONE/UNDONE Pajaro Sunrise


それから、最後にEGO-WRAPPIN'のヴォーカル中納良恵のソロプロジェクト、中納良恵グループは期待通りでした。あふれんばかりのエネルギーをいただきましたね。

終演後、降りしきる雨を避けるようにして、一緒にフェスを楽しんだ「幸せラジオ乾龍介です!」ディレクターのイケダさんと潜り込んだ江坂の中華屋も存分に満喫。というわけで、最高の日曜日だったわけです。

それでは皆さん、また非常に近い将来に。