京都ドーナッツクラブのブログ

イタリアの文化的お宝を紹介する会社「京都ドーナッツクラブ」の活動や、運営している多目的スペース「チルコロ京都」のイベント、代表の野村雅夫がFM COCOLOで行っている映画短評について綴ります。

イタリア映画界の異端児 アゴスティの世界@吉祥寺バウスシアター②

12/9(金)『アゴスティ入門』トークイベント ライムスター宇多丸さん×大阪ドーナッツクラブ代表 ポンデ(野村)雅夫

東京滞在の初日は、RYHMESTER宇多丸さんをゲストにお迎えしてのトークイベント!

タマフルヘビーリスナーで、宇多丸さんを師匠と呼ぶポンデ雅夫が「映画批評と言えばこの人にお願いせずに誰にするんだという」宇多丸さんにご出演を依頼したところ、快諾をいただいたのです。
ちょっとのことでは動じないポンデも、超憧れの宇多丸さんの到着が近付くにつれ、緊張していってました。
そして「スカイプでトークイベントの途中で出演したい!」というアゴスティ監督のたっての願いもあり、スカイプのリハーサルなんかもしていました。
ネット接続も不安定なうえ、予測通りには進まないアゴスティ監督との会話…。
ドーナツクラブ ローマ支部のハムエッグ大輔をアゴスティ宅へ派遣して万全の備えをして本番を迎えました。

接続のリハーサル中。画面の奥にアゴスティ監督も写っています。


トークイベントとセットの上映が19時〜であったにもかかわらず、満席に近いほどのお客様にお越しいただきました。
まずは野村雅夫とドーナッツクラブの説明から、アゴスティ監督との出会いをポンデが説明…と思いきや、宇多丸さんがわかりやすく説明してくださいました。
個々の映画に対する宇多丸さんの解釈、そして鋭い質問などをおっしゃっていただき、濃いトークイベントとなりました。

アゴスティ監督について、作品についてと盛り上がり中のお二人。


そしてイベント中盤が過ぎた頃、劇場の外でオールドファッション幹太がスカイプを接続してスタンバイ
いよいよアゴスティ監督の登場!
スカイプ中継があるなんてお客様は全く想像していなかったようで、大いに盛り上がりました。
直前にはアゴスティ監督を描いたドキュメンタリー『シルヴァーノ・アゴスティ 見えないものたちの踊り』をご覧になっていて、アゴスティの人となりはある程度分かっていたと思うのですが、やはりライブで繋いで監督の声を聞くとアゴスティへの理解が深まっていたようです。
中でも面白かったのは、モリーコーネとの仕事のやり方についての質問への回答。
まず最初に下記のような約束をするのだそうだ。
アゴスティ監督が編集済みの作品をモリコーネに見せ、彼が気に行ったら音楽をつけ、気にいらなかったら何もしない
このやり方で、これまで6作品をモリコーネにみせ、全部気にいって、音楽をつけてくれたのだそうだ。

そしてモリコーネの魅力のひとつとしてアゴスティが言っていたのは、一度モリコーネが曲を提供すると決めたら、オーケストラのメンバー、録音スタジオ、そして昼食代までもモリコーネが支払ってくれるということなのだそうだ。
以前、『快楽の園』のギャラは、チョコレート味のジェラートだったとアゴスティが言っていたのが…
さすがアゴスティ。

アゴスティ監督のこと、監督の映画作品から現代のイタリア映画についてまで、ふたりで楽しい映画談議に花を咲かせていました。

トークイベント終了後、宇多丸さんとパチリ。後ろはシーライトパブリッシングから頂いたお花。

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このイベントは16日(金)まで引き続き開催中です。
詳細はこちらのサイトを確認してみてください。

また、同様のイベントを22日(木)からは広島の横川シネマで開催しますよ。そして、なんと、その初日には、我らがFUNKISTの染谷西郷くんをトークゲストに招いて映画の話をしつつ、めったに観れないアコースティック・ミニライブまでやってもらっちゃいます。もし広島方面に知り合いのいる人は、ぜひご参加を!

広島の詳細は、こちらのサイトでどうぞ。

(文責:ファンシーゆず)