大阪新町のラポーティアで開催された802ビブリオバトル部。記念すべき第1回は、満員御礼で幕を閉じました。ご来場いただいた皆さん、そして、お誘いいただいた先輩DJ浅井博章さん、どうもありがとうございました。
僕が紹介したのは都築響一夜露死苦現代詩 (ちくま文庫)。命の宿った生身の言葉たち。商品として世に出回ることのないポエトリー。そして、イントロ紹介だって詩になりうるのだという、玉置宏の曲紹介の匠の技について記録された章で僕がラジオDJとしていかに救われたかについてお話した結果…。人生には本当に「まさか」という坂があるものなのですね。僕が勝利してしまいました。
そして、延長戦といったていで始まった映画版では、僕の愛してやまないジム・ジャームッシュの『ミステリー・トレイン』で挑んだところ、まさかの敗退。僕と浅井さんのビブリオバトルは、見事痛み分けとなったのであります。いや、これぞ本当のウィンウィンでしょうか。
会場には、ダイハン書房高槻店が即売ブースを設置。僕がイタリア語の監修をした増山実さんの新刊『風よ 僕らに海の歌を』(角川春樹事務所)もたくさん売れたようで、とても嬉しかったです。
選書する準備段階から本番まで、自分の読書体験を振り返る良い機会にもなりました。楽しかったので、また参加したいと心から思える素晴らしいイベントでしたよ。802ビブリオバトル部、次回は8月6日(日)、浅井さんとオチケンさんこと落合健太郎さんの書評対決をお楽しみください。
最後に、読書談義も含め、僕が話題にした作品はこちら。
せきしろX又吉直樹『カキフライが無いなら来なかった』幻冬舎文庫
ジュゼッペ・グラッソネッリほか『復讐者マレルバ 巨大マフィアに挑んだ男』早川書房