京都ドーナッツクラブのブログ

イタリアの文化的お宝紹介グループ「京都ドーナッツクラブ」の活動や、運営している多目的スペース「チルコロ京都」のイベント、代表の野村雅夫がFM802で行っている映画短評について綴ります。

おとぎ話の王子さまはゲイ

 知り合いのグラッツィエッラが監督、主演を務めるコメディー『おとぎ話の王子さまはゲイ(訳は筆者)』(Il principe azzurro è gay) を鑑賞しました。学生街サン・ロレンツォにあるアッロ・スカーロ劇場(Teatro allo scalo) は、路面電車の線路に隣接されており、上演中も幾度となく電車の通る音が聞こてくるという劣悪な環境だったのですが、それにも負けないほど、観客の笑い声も大きかったです。三十歳を過ぎた三人の未婚女性が、アパートの一室でああでもないこうでもないと、どたばた恋愛談義を繰り広げるというストーリーで、歌あり、踊りあり、三人の主人公が舞台の上で激しく動き回っておりました。

 このストーリーからぼくがすぐに連想したのは、もちろん岡崎京子の漫画『くちびるから散弾銃』です。こちらも結婚前の三人の女子が毒を吐きまくるわけなのですが、国も違えば性格も違う、『王子さまはゲイ』では、「くちびるからナパーム弾」とでも言うべき、きついローマ弁の悪口が次々と発射され、観客の笑いをかっさらっておりました。今回の上演は、好評のためのアンコール公演だったらしいです。まだまだ大劇場で上演されるような作品にはなっていないけれど、グラッツィエッラにはこれからもがんばってほしいです。
くちびるから散弾銃 (KCデラックス)
くちびるから散弾銃 (KCデラックス)