もともとこのシリーズはリメイクなんですね。1960年にフランク・シナトラがリアルな自分の仲間たちと一緒に出演した『オーシャンと十一人の仲間』がオリジナルでした。今回はそのシナトラの娘ナンシー・シナトラが歌う『にくい貴方』(These Boots are Made For Walkin’)が「ここ!」っていう場所で使われていますが、それこそ「にくい演出」で、女性にバトンパスして新シリーズはスタートさせてもらいますよっていうことがサントラでも表明されている格好です。
fall outという英語表現にはいくつかの意味があるんですが、第一にそのまま「外側へ落ちる」ということ。イーサンがパリ上空、成層圏の高さを飛ぶ飛行機からスカイダイビングして最短距離で謎の女ウィドウに会いに行くところ。しかも、途中で失神した監視役のウォーカーを救出するという時速320キロで落下しながらの演技。続いて、パリの街路を逆走しながらの猛スピードでのバイクチェイス。しかも、ノーヘル。そりゃ、サドルから吹っ飛びます。敵を追いかける途中での、ビルからビルへの飛び移り。リアルに足首を骨折。そして、離陸するヘリに飛び乗ってから、ぶら下がっている荷物への落下。そして、ヘリを奪って自ら操縦しつつの渦巻き急降下。もう、開いた口が塞がりません。手に汗握りしめまくりの、口の中カラカラです。