京都ドーナッツクラブのブログ

イタリアの文化的お宝を紹介する会社「京都ドーナッツクラブ」の活動や、運営している多目的スペース「チルコロ京都」のイベント、代表の野村雅夫がFM COCOLOで行っている映画短評について綴ります。

寿命が面白い!ーFM802やわか通信よりー

僕が毎週せっせと書いているFM802 Ciao! MUSICAの番組メールマガジン「やわか通信」で、先週(2017年11月3日)は『寿命図鑑』という書籍を紹介しました。生放送スタートと同時に登録者に無料配信している読み物ですが、この本を手に取ってもらう機会が増えますようにと、今回はこのブログに転載します。
 
ちなみに、やわか通信は各番組で配信されていて、基本的にはその日の番組内容をお知らせするものですが、僕みたいにエッセイ的な読み物をおまけとして付けているDJもいて、なかなか面白いですよ。登録はこちらからどうぞ→RADIPASSをはじめよう!
 
★★★
 
どうも、僕です。寿命が面白い! 野村雅夫です。
 
いきなり何の話だってことですけど、92年に出版されてブームを巻き起こした『ゾウの時間 ネズミの時間』って知ってますか? 簡単に言えば、身体のサイズが違えば、動くスピードも違うし、寿命も違って、果ては時間の流れる速さまで変わってくるんだという、目からウロコな本でした。
ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)

ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)

 
あれから、24年が経って、昨年、『寿命図鑑』という本が出たんです。版元は、京都のいろは出版。先日、ひょんなことからその出版社の方と知り合ったことをきっかけに手に取ったんですが、これがまぁ面白いんです。
 寿命図鑑 生き物から宇宙まで万物の寿命をあつめた図鑑
図鑑と銘打ってはいますが、どちらかと言えば、科学書というよりは、可愛いイラストに気の利いた短い読み物が散りばめられた絵本です。
 
人間も、たとえば骨や赤血球、脳といったパーツごとに寿命をざっくり割り出しているし、さらには国・地域や時代ごとに分類してもいるので、寿命の捉え方がまるで変わってしまうことうけあい!
 
人も虫も無機物も天体も、いつかは死んでしまう。その「いつか」にフォーカスすることで、僕たち自身の命もそうだし、世の中の見方も変化してしまうかもしれない。
 
パッと数字だけ見て子供と一緒に楽しむこともできるし、キャプションを細かく読むことで大人が深く考える材料にもなる。オールカラーの大型書籍なので3000円ほどしますが、それこそこの本の寿命は長いので、自分や誰かへのプレゼントと考えれば、高くなんかない!
 
先週の放送で少し喋りましたが、今日から関西書店祭が始まります。僕の紹介する文庫2冊とその手書きポップが、関西一円50ほどの書店で展開されるとか。せっかくなので、追加してここでも1冊ご紹介しました。
 
そう言えば、今日続編を短評する映画『ブレードランナー』も寿命が大事なテーマだよなぁ。レプリカントの命は4年と定められていて… いかん、ブレードランナーのことまで書き出したら、いくら時間があっても足りない! 
 
それでは、現在38歳の野村雅夫が関西の三連休を末広がりに演出するCiao! MUSICA。今週もそろそろ始めチャオ!