京都ドーナッツクラブのブログ

イタリアの文化的お宝を紹介する会社「京都ドーナッツクラブ」の活動や、運営している多目的スペース「チルコロ京都」のイベント、代表の野村雅夫がFM COCOLOで行っている映画短評について綴ります。

メルマガ第10号

ドーナッツクラブでは、2010年からゆる〜く月1回ペースでメルマガを発行しています。
ご購読をご希望の方は、大阪ドーナッツクラブ メルマガ編集部magazine@osakadoughnutsclub.comまでご連絡ください。

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大阪ドーナッツクラブ メルマガ第10号

2011年1月30日発行

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こんにちは。
晩秋に配信いたしましたメールマガジンから、2か月のご無沙汰となります。

2011年初となるこの第10号メルマガにて、いくつか大事なお知らせがございます。

これまで映画・演劇・文学を中心とした、「イタリアの文化を紹介するグループ」と名乗ってきた私たちですが、メンバーの興味も活動も広がりを見せ、イタリアというキーワードで自分たちをひとくくりにするのが難しくなってきました。

大阪外国語大学でイタリア文化を学ぶ仲間としてスタートした私たちですが、結成5年を経て、メンバーも増えましたし、職業もバラエティーに富んできました。なにせ、ラジオDJに俳優、翻訳家に映画の専門家、文学研究者に主婦もいるグループなんです。

ドーナッツにたとえれば、味も形もバリエーションが増えてきた結果、これまでのショーケースでは入りきらなくなった感じ。

そこで…、イタリアの文化紹介はもちろん引き続き行っていきますが、それだけではなくなります。私たちの好奇心のアンテナがキャッチするものは、これからはすべて排除しない方向です。

これからは「知的好奇心の輪を広げる」を合言葉に、私たちメンバーの興味があなたをわくわくさせるような活動を展開していくつもりです。

2月にはホームページ(http://www.osakadoughnutsclub.com/)をリニューアルし、
新しいプロジェクトもスタートさせます。

「新生」というほどのことではないですが、よりおもしろい方向に輪を広げ続ける
マルチな大阪ドーナッツクラブに、ご期待ください。


★ドーナッツクラブの活動のお知らせ
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■『シチリア!シチリア!』野村雅夫のレクチャー
京都シネマで、ジュゼッペ・トルナトーレ監督の最新作『シチリアシチリア』の上映後、ポンデ雅夫こと代表野村雅夫がシチリアと映画の関わりや監督について語ります。この回以外で既にご覧の方も、チケット半券ご提示でトークのみお聴きいただけます。

日時:2月5日(土)10:30〜の上映終了後
場所:京都シネマ (COCON烏丸3F)
市バス「四条烏丸」徒歩すぐ
地下鉄「四条駅」2番出口
阪急「烏丸駅」23番出口、25番出口
http://www.kyotocinema.jp/


★メンバー参加のイベントのお知らせ
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■かのうとおっさん vol.12 「飛べ!牛たちよ!」(大阪)
有北クルーラーこと有北雅彦が参加するコントユニット
「かのうとおっさん」が一年ぶりの本公演を開催!
多種多彩なゲストを迎える短編コント集です!
日時:3月12日(土)15:30/19:30
13日(日)11:00/14:30
場所:自由表現空間シアターカフェNyan
大阪市西区北堀江2-8-19
(地下鉄長堀鶴見緑地線「西大橋」駅3番出口より出て、西方向(心斎橋と反対側)へ進み、ミニストップの角をまがって、左2筋目を右折してすぐです)
料金:当日2000円 前売1800円(※日時指定・全席自由)
ご予約・お問合せ:kanoutoossan@hotmail.co.jp
(ご予約の際は氏名・日時・人数・連絡先をご明記ください)
http://blog.livedoor.jp/kanoutoossan/


★おススメするイタリア関連のイベント
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■〜COMMEDIA合戦〜「狂言伊太利亜仮面劇」(大阪)
狂言×イタリアの伝統仮面劇コメンディア・デッラルテ

日伊のコメディーが激突融合!

狂言を生でご覧になったことはありますか?
とっつきにくい?
むずかしそう?
一歩足を踏み入れると、イメージがガラリと変わりますよ。

タイトルの今回コラボされるイタリアの仮面劇も狂言も、
権威を笑い、自らをも笑い、人のあり方と社会を捉えなおす共通項があります。

能楽師 和泉流 狂言方でいらっしゃる小笠原匡(おがさわらただし)さんによれば、「様式化の中でやや見失われて行った狂言の社会性や多様な劇作的要素をコンメディア・デッラルテの演技・演出の手法を借りながら掘り起こしてみようと考えました。
日本の古典演劇の狂言とイタリアの伝統仮面喜劇の協同作業ということもあり、日本が滑稽さまるだしで西欧文化と付き合い始めた明治時代を舞台に当時の言語を使って進められた翻案化は、人間の「愚痴大全」とも言うべき狂言世界によって、近代日本の冒して来た愚行の軌跡を見直そうという試みです」とのこと。

イタリア仮面劇とのコラボによって、狂言の魅力がさらに花開きそうな予感です。

だいたい、演目名を眺めているだけで、にやけてきませんか?

1日限りの公演ですが、昼と夜の内容は違って、レクチャーもあるというのだから、かなりの充実度。普段味わえない、かなり貴重な体験になること請け合いですよ。ぜひ、大いに笑ってくださいね。

(昼公演) ◆狂言 「伊呂波」 (いろは)
◆新作 『はらきれず』
(夜公演) ◆狂言 「痺」 (しびり)
◆新作 『異人相撲発気揚々』 (いじんずもうはっけよいよい)

※昼・夜公演ともに、レクチャー&デモンストレーションも交え、狂言及びイタリア仮面喜劇コンメディア・デッラルテの説明や、イタリア伝統仮面劇 「二人の主人を一度に持つと」の名場面をいくつか上演。

日時:2月12日(土)14:30〜(昼公演)19:00〜(夜公演)
場所:大阪能楽会館
料金:2,900円(自由席)5,000円(昼夜通し券)

チラシはこちらから↓
http://www.atelier-oga.com/image/ennen2011-chirashi.pdf


★おススメする映画作品
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■『トスカーナの贋作アッバス・キアロスタミ監督
『友だちのうちはどこ?』『桜桃の味』ほか数多くの名作で知られる巨匠アッバス・キアロスタミが母国イランを離れて初めて撮った長篇劇映画『トスカーナの贋作

秋深い南トスカーナの美しい街を舞台に男と女の出会いをきわめてシンプルに描いたロマンティックなラブ・ストーリー。2010年カンヌ国際映画祭主演女優賞(ジュリエット・ビノシュ)作品

監督:アッバス・キアロスタミ
出演:ジュリエット・ビノシュ、ウィリアム・シメル
公開:東京・神奈川は2月19日公開
大阪は3月、京都は4月、神戸は5月公開予定
詳しくは
http://www.toscana-gansaku.com/theater/theaters.html


★おススメする書籍
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■『NO FUTURE ノー・フューチャー――イタリア・アウトノミア運動史』
フランコ・ベラルディ(ビフォ)著
廣瀬 純 + 北川眞也 訳/解説
洛北出版 2940円

「アウトノミア運動」とは何だった/何であるのか?
1977年―すべての転回が起こった年!イタリアでは、労働を人生のすべてとは考えない若者たちによる、激しい異義申し立て運動が爆発した。
77年の数々の反乱が今日の私たちに宛てて発信していた、革新的・破壊的なメッセージを、メディア・アクティヴィストであるビフォが描きだす。

この要約ではちょいとわかりにくいかもしれませんね。
実は70年代、哲学はフランス、経済はアメリカ、そして政治はイタリアに学べなんて言葉がありました。言わば、「政治の実験室」だったんです。そんな時代の政治運動を徹底的に分析しつつ、ちゃんと今につながる1冊になっているところがすばらしい。

翻訳本ではありますが、たっぷりの解説と著者へのインタビュー・書き下ろしの文章が収録されていて、もはやオリジナル本といっていい内容です。

著者の「世界じゅうの ひきこもりたちよ 団結せよ」とドーナッツクラブのメンバーとの交流もある訳者北川眞也の解説は必読。

ノー・フューチャーという言葉に聞き覚えはないか!?
本当のパンク・スピリットを体験せよ。



★メンバーのメディア露出
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ポンデ雅夫(野村雅夫)
FM802 『Night Rambler Monday』(毎週月曜25:00〜28:00)
深夜の濃密な音楽プログラム DJとして番組を進行しています
http://funky802.com/service/homepage/index/1125

学芸出版社『学芸カフェ2011 by スタジオOJMM』(毎月10日更新)
映画に関するコラムのWEB連載担当(今年で6年目)
今年は「フィルム探偵」に扮して映画を捜査しています。
http://www.gakugei-pub.jp/kanren/toshiken/index.htm#pageGroupC

代表ポンデ雅夫がさえずり始めました(要はツイッターです)。
ドーナッツクラブの水面下の活動なども垣間見ることができるかも。
アカウント名:pondemasao


有北クルーラー(有北雅彦)
ラジオ大阪 『幸せラジオ 乾龍介です!』(毎週土曜7:00〜10:00)
幸せ手抜き料理のコーナー担当(9:20頃出演)
http://www.obc1314.co.jp/blog/inui/


★ドーナッツクラブの本
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『誰もが幸せになる 1日3時間しか働かない国』
シルヴァーノ・アゴスティ著/野村雅夫訳
マガジンハウス 1260円

『水おとこのいるところ』
イーヴォ・ロザーティ著/ガブリエル・パチェコ
田中桂子訳
岩崎書店 1575円

『罪のスガタ』
シルヴァーノ・アゴスティ著/野村雅夫訳
シーライトパブリッシング 1470円