京都ドーナッツクラブのブログ

イタリアの文化的お宝を紹介する会社「京都ドーナッツクラブ」の活動や、運営している多目的スペース「チルコロ京都」のイベント、代表の野村雅夫がFM COCOLOで行っている映画短評について綴ります。

TBSラジオ「キラ☆キラ」で紹介されました!

9/28(水)、TBSラジオの人気番組「キラ☆キラ」(パーソナリティは小島慶子さん)でドーナッツクラブのことをご紹介いただきました。
水曜日のパートナー、ライムスター宇多丸さんが最近気になることを話されている「ペラ☆ペラ」で、代表の野村雅夫(ポンデ雅夫)や大阪ドーナッツクラブの活動について、ドーナッツクラブで紹介しているシルヴァーノ・アゴスティと彼の著書・映画について語っていただきました。幅広くかつ詳しい内容を、10分にまとめる宇多丸さん、さすがでした!
 ちょうどその前の週では、宇多丸さんは『精神医療に葬られた人々』(織田淳太郎著、光文社新書刊)という本についてご紹介されていて、かなり反響があったのだそうです。引き続き、精神医療に関する話題として『ふたつめの影』(シルヴァーノ・アゴスティ 2000年)をご紹介いただきました。
 『ふたつめの影』は、精神医療の先進国イタリアの伝説の医師フランコ・バザーリアに捧げられた映画で、1961年のイタリア、スロベニア(当時はユーゴスラビア)と国境を接するイタリア最東端の町ゴリツィアが舞台となっています。
 1978年にバザーリア法が成立し、精神病院そのものが違法となったイタリアですが、解体前は拘束服、監禁、電気ショック、医師の診断前の強制入院などが日常的に行われていた時代がありました。バザーリア、彼の部下たち、患者が一緒になって精神病院解体の第一歩を踏み出していく模様が美しい映像で描かれています。
 『ふたつめの影』は、12/3(土)〜16(金)に開催するアゴスティ特集上映@吉祥寺バウスシアターの中で公開します。『精神病院を捨てたイタリア 捨てない日本』の著者、大熊一夫氏にお話をお伺いするトークイベントも予定しています。
精神病院を捨てたイタリア 捨てない日本 精神医療に葬られた人びと (光文社新書)

★★★★★
『ふたつめの影』のほか、アゴスティの著書『1日3時間しか働かない国』『罪のスガタ』についてもご紹介いただきました。
『1日3時間しか働かない国』(原題は「キルギシアからの手紙」)は2008年に刊行された本ですが、震災・原発事故以降に再読されたり、新たにお読みになっている方が多いようです。
アジアのどこかにあるというキルギシアに、主人公は偶然足を踏み入れ、人々が不安なく心穏やかに暮らせる社会を発見する。驚いたり、疑ったり、喜んだりしながら、彼はその様子を10通の手紙にしたため、イタリアの友人たちにせっせと送り続けた…。
キルギシアはアゴスティが創造した国ではあるけれども、私たちひとりひとりが想像することがすごく大切なのだと思います。

…想像してみればいいんだ、その島を それだけでその島は本当に存在し始めるんだから(冒頭より)

キルギシア憲法
「この憲法はたった一条しかないんだよ。当然だながら覚えるのも簡単だし、だからこそ成文化されていないというわけだ。
『何を発起(ほっき)するにあたっても、国家及び国民の関心は、すべからく人間らしくあることに向かうべきである』」

8つの「ちゃんと」
「人が本質的に求めることや望むことって、概ねこの八つらしいんだ。これらが満たされれば、たしかに安定した穏やかな毎日が送れるだろうね」
1.ちゃんと眠るようにする
2.ちゃんと食べるようにする
3.ちゃんと働くようにする
4.ちゃんと学ぶようにする
5.ちゃんと与えるようにする
6.ちゃんと創るようにする
7.ちゃんと愛すること、ちゃんと愛し合うこと
8.「あらゆるものごとには、それを覆っている不思議なベールがある」ってことをちゃんと意識する

誰もが幸せになる 1日3時間しか働かない国 罪のスガタ

ご紹介いただいた日の「ペラ☆ペラ」のブログはコチラからどうぞ
放送はポッドキャストでお聴きいただけますので、コチラからどうぞ
(文責:ファンシーゆず)