京都ドーナッツクラブのブログ

イタリアの文化的お宝を紹介する会社「京都ドーナッツクラブ」の活動や、運営している多目的スペース「チルコロ京都」のイベント、代表の野村雅夫がFM COCOLOで行っている映画短評について綴ります。

かのうとおっさんコントの会 〜君はIKEAにもう行ったか?〜

どうも、僕です。

梅雨の合間の日曜日、僕が主宰する大阪ドーナッツクラブのメンバーであり、学生時代から濃密なつきあいをしている有北雅彦くんが取り組んでいるコントユニットかのうとおっさん(画像下)の公演に行ってきました。

2時間の間に、お得意のアドリブコントも含めてコントが4本、そして、アコースティックギターのインストの才人、ぷう吉さんのミニライブまでも楽しめるという、充実した内容でした。僕は彼らのライブはよく観ているんですが、新作が2本楽しめたうえに、旧作もアレンジが施してあって、また違った趣になっていたので大満喫ですよ。

白眉は僕もお気に入りのシリーズ、セクシー先生の新作。かのうさんが演じる白衣のセクシーな女教師のもとに、迷える男子高校生が悩み相談に来るという設定なんですが、今回は有北君がひょんなことから暴走族の頭になってしまうというお話。クライマックスで、有北くんの演技にもいっそうの熱が入ってきたところで、なんと、本物の暴走族が爆音を響かせながら劇場横の道を通過するというハプニングがあったんです。場数を踏んでいるふたりも、このシンクロにはさすがに仰天したようで、芝居を一時中断、唖然と外を見やっていました。当然ながら、客席は爆笑です。ふたりにしてみれば、失笑、苦笑というところかもしれませんが、笑いの神というのはやはりいるんですね。降臨する瞬間に立ち会えたのは収穫でした。

ところで、今回のコントの会のタイトルは、「君はIKEAにもう行ったか?」だったわけですが、理由はIKEA鶴浜店が近いから、という安直極まりないものだったんです。ローマでIKEAのすぐ近所に2年ほど住まい、かなりお世話になっていた僕ですが、日本の店舗にはまだ足を運んだことがなかったので、せっかくだからと行ってみようという気になっていたんです。終演後、有北くんと談笑しながら、聞いてみました。

「ねえ、せっかくだからIKEAに行こうと思うんだけど、道順を教えてくれる?」

「実は少し遠いんだけどね。そこの道をまっすぐ行けばそのうち着くらしいよ。徒歩20分くらいかな」

なんなんだよ、こんなタイトルをつけておきながら、君たちは行ったことがないのかよ、と突っ込みを入れようとした瞬間です。会場となった劇場の小屋主さんが、

「歩いては無理やで、なんぼなんでも。40分はかかるし、途中でどでかい橋があるからな。あれ、歩行者は渡れへんのと違うか」

ああ、小屋主さん、真実をありがとう。そして、有北くん、アバウトで適当な返答はあいかわらずです。彼には現実をちゃんと直視した情報をお願いしたいところです。妙なサービス精神はいらないんだってば。

当然ながら、IKEA行きは潔く諦め、知らない街をぶらぶらしてから、さっさと家路につきました。散歩の収穫はあまりなかったんですが、あの日のベストショットはこれでした。

芝居の会場となったcafe & art cube 鞦韆舘(しゅうせんかん)で飼われている爬虫類です。実は以前からこいつの存在は知っていたんですが、その成長ぶりには目を見張るものがあり、思わず激写です。コントの最中にも金網の中をうろうろするのが視界に入ってきて、なかなかシュールな光景でした。

ちなみに、かのうとおっさんのブログには、毎月、その月にみあった格言めいたふたりのお言葉が掲載されています。

7月は、「7月を制す者は、下半期を制するような気がする」です。なるほど、そうかもしれません。今月も気を引き締めてまいりましょう。下半期を制することができるように。

それでは皆さん、また非常に近い将来に。