『L.A.コールドケース』短評
まず、一言。気骨のある作品だったと振り返りたいところです。残念ながら日本語ではまだ読めない原作が、現在進行形のアメリカ社会の闇を暴いたのも価値あることで向こうでは一定程度の反響を呼んだわけですが、映画になるとすると、対象となる闇にますます光が当たるわけで、それを快く思わない人たちがいます。端的に言えば、それはロス市警です。映画を観ていない人は、「え? 警察? 確かにこのふたりの大物ラッパーの暗殺事件ってのは未解決ではあるから警察にとっては不名誉なことだろうけれども、要するにヒップホップ界の東西抗争、ギャングたちのいさかいがエスカレートして起きたってだけなのに、なぜそこまで警察が嫌がるの?」って思うでしょう。僕もそんなひとりでした。実は、この作品は、このふたりの若者の死を細かく丹念に追いながらも、全体としてはもっと俯瞰的にLA警察の組織の腐敗とその構造、ひいてはアメリカ社会に根強くはびこる偏見と差別の問題を見せつけるんだから驚きなんです。目をカッと開かされるし、開いた口が塞がらなくなります。
さ〜て、次回、2022年8月23日(火)に評する作品を決めるべく、スタジオにある映画神社のおみくじを引いて今回僕が引き当てたのは、『プアン/友だちと呼ばせて』です。これ、ぴあの映画担当華崎さんが公開前に紹介してくれて興味を持っていたんですよね。ウォン・カーウァイが製作総指揮を買って出ていて、ラジオDJも重要な役割を果たすロード・ムービーって、既にこの情報だけで良さげなんだもの。あなたも鑑賞したら、あるいは既にご覧になっているようなら、いつでも結構ですので、ツイッターで #まちゃお765 を付けてのツイート、お願いしますね。待ってま〜す!
『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』短評
さ〜て、次回、2022年8月16日(火)に評する作品を決めるべく、スタジオにある映画神社のおみくじを引いて今回僕が引き当てたのは、『L.A.コールドケース』です。ジョニー・デップとフォレスト・ウィテカーが共演したサスペンスってだけでも観たいのに、扱われるのは、あの2パックとノートリアス・B.I.G.が殺害された未解決事件なんですよ。97年でしたかね。ひっくり返った悲しき出来事の裏にどんなことがあったのか。僕も詳しくはないから、学びつもりで観に行きます。あなたも鑑賞したら、あるいは既にご覧になっているようなら、いつでも結構ですので、ツイッターで #まちゃお765 を付けてのツイート、お願いしますね。待ってま〜す!
『キャメラを止めるな!』短評
『ソー:ラブ&サンダー』短評
さ〜て、次回、2022年8月2日(火)に評する作品を決めるべく、スタジオにある映画神社のおみくじを引いて今回僕が引き当てたのは、『キャメラを止めるな!』です。「カメラ」の時も僕は当時の番組で短評していまして、ネタバレせずにどうやって喋ったらええのんやと頭を抱えたものですが、まさかのまさか、リメイクでまた悩むことになろうとは… あなたも鑑賞したら、あるいは既にご覧になっているようなら、いつでも結構ですので、ツイッターで #まちゃお765 を付けてのツイート、お願いしますね。待ってま〜す!
アニメ映画『神々の山嶺』短評
夢枕獏が98年に発表した同名小説は、谷口ジローが漫画化して大きな反響を呼び、フランスでも翻訳されると、あちらだけで累計38万部というベストセラーになりました。それを読んで感銘を受けたフランスの映像プロデューサー、ジャン=シャルル・オストレロがアニメ映画化に乗り出し、監督にパトリック・インバートを迎えながら、7年の歳月をかけて完成した力作です。フランスのアカデミー賞にあたるセザール賞では、長編アニメーション賞を獲得しました。